室戸海洋深層水について
室戸海洋深層水
室戸海洋深層水は、はるか北大西洋北部・グリーンランド沖の海から二千年かけて室戸沖に湧き上がってくると言われる海洋深層水を、室戸岬沖の水深374mで取水した海水です!
海洋深層水とは・・・
海洋深層水は、地球の両極の海域で生まれ、北太平洋を巡り、日本近海まで運ばれてくるといわれています。この光の届かない深海の流れが、室戸沖の陸棚にあたり、海面近くへ上昇する「湧昇流」に乗って運ばれてきます。
海の上層にある表層水に比べ、光の届かない深海の水である海洋深層水は、無機栄養に富み、温度変化が少ないなどのさまざまな特長を持っています。
海洋深層水の特長
海洋汚染の少ない深海で地球規模の時間を経過した海洋深層水は、生命活動に欠かせない無機栄養塩が多く含まれ(無機冨栄養素)、陸水や大気からの科学物質の汚染にさらされる機会が極めて少なく(清浄性)、周年に渡り温度の変化が少ない(低温安定性)海水です。
また、水圧30気圧以上で長い年月を経て熟成された海水であるため(熟成性)、多くの有益価値を秘めた海洋資源としても注目されています。
海水には必須微量元素や各種ミネラルがバランス良く含まれているため、さまざまな有効利用についての研究が進められています。(ミネラル特性)
《低温安定性》
光の届かない深海は、年間を通じて温度が低く(約9.5度)一定の為、そこで育つ海洋深層水は水質の変化もなく安定しています。
《無機冨栄養素》
表層水よりも窒素・リン・ケイ素などの無機栄養塩類も豊富です。
《熟成性》
海洋深層水は水圧30気圧以下で長い年月を経て熟成された海水です。
《ミネラル特性》
海水には必須微量元素やさまざまな成分が含まれており、海洋深層水特有の溶在状態にある元素も明らかにされつつあります。
《清浄性》
陸水由来の大腸菌や一般細菌に汚染されていません。また、海洋性細菌数も表層の海水に比べて非常に少ないうえ、陸水や大気からの化学物質による汚染に晒される機会も少なく、この点でも清浄といえます。懸濁物や付着微生物が少ないこと(物理的清浄性)も重要な特性です。
海洋深層水の含有内容平均値
分析項目 | 表層水 | 深層水 | ||
一般項目 | 水温(℃) | 16.5~24.0 | 10.8~12.3 | |
PH | 8.15 | 7.98 | ||
DO (mg/l) | 8.91 | 7.80 | ||
TOC (mg/l) | 1.780 | 0.962 | ||
溶解性蒸発残留物 (mg/l) | 37590 | 40750 | ||
Mアルカリ度 (mg Ca CO3/l) | 110.5 | 114.7 | ||
成分 | 主要元素
|
Cl - (%) 塩化物イオン | 2.192 | 2.237 |
Na (%) ナトリウム | 1.030 | 1.080 | ||
Mg (%) マグネシウム | 0.131 | 0.130 | ||
Ca (mg/l) カルシウム | 441 | 456 | ||
K (mg/l) カリウム | 399 | 414 | ||
Br (mg/l) 臭素 | 68.1 | 68.8 | ||
Sr (mg/l) ストロンチウム | 7.61 | 7.77 | ||
B (mg/l) ホウ素 | 4.48 | 4.44 | ||
Ba (mg/l) バリウム | 0.025 | 0.044 | ||
F (mg/l) フッ素 | 0.56 | 0.53 | ||
SO4(mg/l) 硫化物イオウ | 2627 | 2833 | ||
栄養塩類 | NH4 (mg/l) アンモニウムイオン | 0.03 | 0.05 | |
NO2 (mg/l) 二酸化窒素 | 0.011 | 0.007 | ||
NO3 (mg/l) 硝酸イオン | 0.081 | 1.518 | ||
PO43(mg/l) リン酸イオン | 0.028 | 0.177 | ||
Si (mg/l) ケイ素 | 0.32 | 1.89 | ||
微量元素 | Pb (μg/l) 鉛 | 0.087 | 0.102 | |
Cd (μg/l) カドミウム | 0.008 | 0.028 | ||
Cu (μg/l) 銅 | 0.272 | 0.153 | ||
Fe (μg/l) 鉄 | 0.355 | 0.217 | ||
Mn (μg/l) マンガン | 1.313 | 0.265 | ||
Ni (μg/l) ニッケル | 0.496 | 0.387 | ||
Zn (μg/l) 亜鉛 | 0.452 | 0.624 | ||
As (μg/l) ヒ素 | 0.440 | 1.051 | ||
M0 (μg/l) モリブデン | 5.555 | 5.095 |